コロナ禍におけるライフエンディングの実態を多くの方に知っていただくために、直近一年間の「小さなお葬式」における葬儀・法要に関するデータを公開いたします。

| レポート公開の背景 |
2020年は「コロナと葬儀」というテーマで各メディアから多数の問い合わせがありました。新型コロナウイルスの感染拡大により、ライフエンディング業界では大きな変化が起こっています。弊社が運営する「小さなお葬式」は葬儀受注件数が業界最多であり、日々多くの葬儀の相談を受けています。そこで今回「小さなお葬式」で蓄積した一年間のデータを公開することといたしました。改めてコロナ禍での変化を振り返るとともに、今後の見通しについてまとめています。葬儀の喪主は誰もが経験する可能性があるため、このレポートが広く届くことを願っています。

| レポートのポイント |

  • 第1波、第3波では直葬が増え、直葬が一般的な葬儀を上回ることもあった。
  • 一周忌法要、三回忌法要は延期の傾向。式中四十九日というニーズも。
  • 感染予防で本来の希望する葬儀ができず、最後の見送りを悔やむ遺族の声があった。
  • 葬儀は参列者を少なく、小規模にする傾向がさらに加速。

<用語説明>
■一般的な葬儀:通夜や告別式が執り行われる
■直葬:式を行わず、火葬のみ行う

  • 第1波、第3波では直葬が増え、直葬が一般的な葬儀を上回ることもあった。

第1波では、直葬が53%・一般的な葬儀が47%となり、直葬と一般的な葬儀の比率が初めて(※1)逆転しました。もともと直近10年ほどで葬儀の小規模化が進んでいたなか、特にコロナ禍においては従来のように大勢で集まる葬儀がはばかられ、これが要因となり規模の小さな葬儀を選ぶ方が増加したと考えられます。葬儀は高齢者をはじめ多くの人が長時間集まり、一つの会場で通夜ぶるまいなどの会食が行われます。そうした三密になりやすい葬儀の慣例において、遺族の中で感染予防の意識が高まったことが伺えます。第2波以降はコロナ前の比率に戻りつつありましたが、第3波をむかえ緊急事態宣言が発出された今年1月(※2)には、再び直葬の割合が49%に増え、第1波と同じ傾向がみられます

また、コロナ禍において注目されているのが一日葬(いちにちそう)というプランです。告別式のみ行うため、二日間におよぶ従来の葬儀とは異なり、一日で葬儀が終了します。メリットは、遠方から参列する人の宿泊が不要になること、遺族にとっても精神的・経済的負担が軽減されること、また人との接触機会が減ることです。しっかりとお別れの時間をとりつつ、三密を避けたいという遺族の思いから、こうしたプランが検討されるようになっていると考えられます。「小さなお葬式」でも、一般的な葬儀のなかでの一日葬の比率が増えつつあります。
(※1)小さなお葬式プランにおいて
(※2)2021年1月21日時点の実績

  • 一周忌法要、三回忌法要は延期の傾向。式中四十九日というニーズも。

各法要の前年比率について、第1波では一周忌法要が-63%・三回忌法要が-38%と、大幅にマイナスになりました。一方で、四十九日法要はほとんどの方が執り行うため、前年を下回ることはなかったものの、第1波~第3波ではキャンセルが例年に比べ増加しています。また今年1月初旬からは、葬儀と同日に四十九日法要を行う動きもあります。このことから「四十九日法要はしたいが、あまり頻繁に集まりたくない」というニーズがあると考えられます。全体的な傾向として、コロナ禍で感染予防のため、すでに予定していた法要をキャンセル、またはそもそも予定しない場合が増えているようです第3波では、一周忌法要は前年比率を上回っていることから、第1波ほどの自粛ムードではないようです。三回忌法要は2月以降も前年を下回る傾向が続くと予測されます。

  • 感染予防で本来の希望する葬儀ができず、最後の見送りを悔やむ遺族の声があった

感染拡大に伴って、相談件数が多くなる傾向にあります。第3波にある現在も1月21日時点ですでに35件と12月の相談件数(26件)超えており、1月はさらに増えていく見込みです。

「小さなお葬式」依頼者からのアンケートでは、新型コロナウイルス感染(疑い含む)の故人を見送った遺族からは、悔やまれる最後となったことに悲痛な声がありました。また、感染はしていないもののコロナ禍で葬儀を執り行った遺族からは、本来希望していた葬儀よりも小規模にならざるをえなかった様子が伺えます。

  • 葬儀社のコロナ対策

2021年1月に行った葬儀社へのアンケート調査の一部を紹介します。マスク着用・消毒などの基本的な感染予防策はもちろん、なるべく対面での対応を避けるためにLINEなどのSNSを利用した打ち合わせなどを行ったり、通夜・葬儀とは別でお別れ焼香の時間帯を設けている葬儀社もあります。厚生労働省のガイドラインの見直しにより、新型コロナウイルスに感染(疑い含む)の故人との安置中の面会を可とする葬儀社が増えているようです。
※アンケート調査の詳細はこちらをご覧ください。https://www.osohshiki.jp/column/article/1085/

  • まとめ/広報担当より

直葬の増加や回忌法要を控えるなど、ライフエンディングの場においても新型コロナウイルス感染拡大の影響は色濃くでています。弊社のコールセンターでは連日、感染予防に関する相談が多く寄せられます。心の整理をつけるお別れの時間が、悔やまれるものにならないよう、葬儀ガイドラインの随時の見直しを当局にはお願いしたいと思います。

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【運営会社について】https://www.uqo.jp/
株式会社ユニクエストは、インターネットでライフエンディングに関連する事業を展開しております。
生前の準備から葬儀、その後の仏具や法要、遺産相続までをワンストップでサポートしています。
不明瞭で分かりにくい部分が多いライフエンディング産業において、徹底的に「分かりやすさ」を追求し、デジタルの力を活かして、全く新しい革新的な各種サービスを実現しています。

所在地:〒550-0004 大阪府大阪市西区靱本町1-6-3
代表取締役:重野 心平 /設立:2006年08月01日
事業内容:インターネットメディアの企画・開発、Eコマースソフトウェアの企画・開発
「『不透明』を『透明』に」という企業理念の下、創業したITベンチャー。

■主幹サービス「小さなお葬式」https://www.osohshiki.jp/
全国統一料金・セットプラン、業界初のWEB集客型葬祭サービス。
2009年10月、全国一律の料金設定をした葬儀プランを展開。インターネットで集客する業界初のサービスを開始。インターネットでお葬式の情報収集ができる手軽さ、全国のネットワーク、低価格な費用と料金体系のわかりやすさが支持され、2020年実施の「葬儀受注件数に関する調査(2019年度)」において2018年の調査以降、3年連続で全国No.1の葬儀実績※を獲得しました。 ※2020年2月 TPCマーケティングリサーチ調べ 

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