親のことが心配になったら、まず地域包括支援センターへ!

親の介護について考え始めたときにはじめて耳にする方も多いのでは?

地域包括支援センターは、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるように支援する公的な相談窓口です。注意が必要なのは、支援や介護が必要な方と、相談したい方が離れて暮らしている場合です。

離れて暮らす親について家族が相談したい場合は、支援対象者となる親が住んでいる場所の地域包括支援センターに問い合わせましょう。

市区町村が設置し、介護・福祉・健康・医療などの専門家が連携して高齢者やその家族をサポートしてくださいますので、安心してご利用いただけます。 介護、福祉、医療に関しては地域性が高いのでぜひお住いの地域包括支援センターを活用してください。

介護保険だけでなく、様々な制度や社会資源の情報提供や、高齢者および、その家族などからの在宅生活に関すること、病院からの退院時における相談などを受付け、支援します

主なお仕事は

  1. 総合相談・支援
    • 介護や生活に関する悩みの相談対応
    • 高齢者本人や家族へのアドバイス
  2. 介護予防ケアマネジメント
    • 介護予防のための支援やプラン作成
    • 地域の介護予防教室や活動の紹介
  3. 権利擁護
    • 高齢者の虐待防止や消費者被害の相談対応
    • 成年後見制度の紹介
  4. 包括的・継続的ケアマネジメント
    • ケアマネジャーや関係機関との連携強化
    • 地域の介護サービスの質向上
  5. どんな人が利用できる?
    65歳以上の高齢者
    その家族や介護をする人
    地域で高齢者を支える人(民生委員、自治会など)
    https://youtu.be/gAaqDq03w6w?list=TLGGZS1bL-c80zAyNzAyMjAyNQ
    全国の地域包括支援センター一覧

出典 安心介護 紹介センター

地域包括支援センターに寄せられる相談事例

事例1〜退院後の支援元気に1人で暮らしていたAさん(72歳・女性)が、玄関先で転倒・骨折。救急車搬送された病院で手術を受けリハビリを経て退院できることになったが、自分で全ての家事を行うことは困難となった。

電車を乗り継ぎ2時間かかるところに暮らす1人息子がいるが、結婚しまだ子供は幼く、嫁に手伝いに通ってもらうのは難しい状態。そのため、地域包括支援センターに電話で相談した。

地域包括支援センター相談員より、訪問介護による家事支援やリハビリを兼ねてデイサービスを利用する提案を受け、介護保険申請をすることになった。事例2〜引越し後に地域資源を紹介介護が必要になった時には面倒をみてくれると長男夫婦が2世帯住宅を建ててくれ、ありがたく地方から引っ越してきたBさん(75歳・女性)。

これまでは、日中は友人達とカラオケに行ったりして楽しく過ごしていたのに、転居してからは親しい友人もなく、長男夫婦は仕事で不在、孫たちも学校や塾で忙しい様子。そのためテレビばかりみて自宅にこもりがちな生活になってしまい、寂しさから鬱状態になってしまった。

心配した長男が地域包括支援センターに相談。地域包括支援センターからは老人会の案内や、近所の地区センターで行っているカラオケ教室の紹介を受けた。そこを通して親しい仲間ができ、生活にハリが戻り笑顔で過ごす時間が多くなった。事例3〜市のサービスの紹介1人暮らしのCさん(80歳・女性)は、足腰が弱くなってきているものの、なんとか生活ができていた。

ゴミ集積所までのゴミ出しが大変になってきており地域の民生委員経由で地域包括支援センターへ相談。

相談を受けて、地域包括支援センターの相談員がCさん宅を訪問したところ、床にものが散らばり、ゴミも溜まっていた。腰痛で掃除をすることやゴミを出しにいくのが苦痛とのことだった。

相談員は、玄関先までごみ収集に来てくれるサービスの提案・調整をした。事例4〜認知症への対応現在は1人暮らしのDさん(78歳・男性)。以前は自治会の役員などを務め、社交的で世話好きな人だったが、奥様に先立たれてからふさぎこむようになり、近所の人も見かけることが少なくなっていた。

ある日久しぶりに、Dさんの姿を見かけた同じ町内のEさんが話しかけたところ、誰だかわからない様子で、よく見ると着ている服もパジャマだった。数日後、またDさんを見かけ声をかけたが、家がどこかわからなくなり迷子になっている様子で、家まで送ってあげた。

EさんはDさんが認知症になっているのではと思い、地域包括支援センターに相談。相談員が訪問し、家族に連絡。介護申請をして見守り強化のための介護サービスを入れることになった。事例5〜虐待の対応Fさんのお隣のご夫婦(ご主人・83歳 奥様・81歳)は2人共元気で仲が良く、よく一緒に散歩したり趣味の会に参加したりしていた。数ヶ月前に奥様が軽い脳梗塞を起こして入院したが、大きな後遺症もなく退院したと聞いていた。それからは2人で外出することはなくなったが、ご主人が家事を担い、一生懸命に奥様の世話をしているようだった。

そのうち、お隣からご主人の怒鳴りつけているような声を聞くことが多くなった。昨日は食器の割れる音や叫び声も聞こえ、心配になってFさんは地域包括支援センターに相談した。

相談員がお隣を訪問し、息子さんも駆けつけた。奥様に認知症症状が出始め、ご主人が奥様の世話で疲弊していたようで、息子さんの説得で介護サービスを導入することに決まった。事例6〜帰省後のご家族の相談一人暮らしのGさんの息子さんより相談。コロナ禍もあり、しばらく実家に帰省ができていなかったが帰省後に痩せてきており、食欲も落ちてきているGさんを心配してとのこと。

訪問をしてGさんより理由を伺うとコロナが原因で近所のサークル活動が中止になり、交流する機会が減ってきていることがわかった。

このままでは要介護状態に陥る可能性があると判断し、介護保険の申請をして積極的に介護予防ができる運動機能向上を目的としてデイサービスを提案した。

相談は無料

地域包括支援センターでの相談は無料です。ただし、紹介されたサービスを利用するときには費用がかかることがあります。

「こんなこと相談してもいいのかな?」といった些細な事でも、まずは気軽に問い合わせてみましょう。

※出典:厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」

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