
葬儀の打ち合わせをするタイミングとは
葬儀の打ち合わせをするタイミングは、基本的にご遺体の安置が完了した後です。 病院などでご逝去した場合には速やかに搬送する必要があるため、じっくり葬儀の依頼先を選ぶ余裕はありません。 葬儀を頼む葬儀社が既に決まっている場合、搬送のタイミングでその葬儀社に連絡しましょう。
安置場所への搬送を依頼する葬儀社に、そのまま葬儀もあわせて依頼できますが、先に搬送と安置を済ませ、少し落ち着いたタイミングで別途葬儀を依頼する葬儀社を選ぶことも可能です。
葬儀の打ち合わせに必要な物と確認事項
葬儀の詳細を決める打ち合わせは、死亡診断書の記入・提出、火葬許可証の受け取りなども葬儀の打ち合わせで行います。役場に提出する書類の作成するため、印鑑(届出人のもの)を用意しておきましょう。 死亡診断書と火葬許可証のいずれも認め印可(シャチハタ不可)です。
遺影に使用できる写真
葬儀の打ち合わせでは遺影も決めるので、遺影用の写真も用意しておきましょう。故人がアップで写っている写真、ピントが合っている写真だと遺影がきれいに仕上がります。使えそうな写真を何枚かピックアップしたら、後は葬儀社と相談して決めましょう。着せ替えなども可能ですができればお気に入りの写真を遺影に選んであげるとよいですね。
宗教の確認
故人の宗教・宗派に沿った形式で葬儀を行うため、宗教の確認は欠かせません。菩提(ぼだい)寺がある場合には、遠方であっても不幸があったことを連絡しましょう。葬儀社に宗教者の手配を依頼する場合にも、宗教・宗派の確認は必要です。
生前に菩提寺について聞いておくことが必須です。
葬儀の予算額や具体的なイメージの確認
一般葬・家族葬・一日葬・直葬(火葬式)など、葬儀にはさまざまな形式があります。葬儀の形式・参列者数・規模について、具体的なイメージを確認しておきましょう。葬儀の予算額についても、「いくらまでなら用意できるのか」と上限額を正確に把握しておきます。
葬儀の打ち合わせにふさわしい服装とは
葬儀の打ち合わせは私服で問題ありません。あくまでも打ち合わせであって正式な儀式ではないため、特に意識すべきマナーや決まりはありませんが、派手な服だけは避けることをおすすめします。
葬儀の打ち合わせの所要時間
葬儀の打ち合わせにおける所用時間の目安は、一般的に1時間~2時間程度です。なかなか葬儀プランが確定しなかったり、遺族・親族間で考え方が違っていたりすると、打ち合わせが数時間以上かかることもあります。 打ち合わせで妥協した結果、葬儀を終えてから「もっときちんと考えておけばよかった」と後悔することもあり得ます。後悔しない葬儀にするには、妥協せずに決断することが大切です。
事前相談や生前契約を済ませている場合には、相談先・契約先の担当者に問い合わせます。事前相談や生前契約で葬儀に関する詳細が決まっていれば、打ち合わせの負担の半分以上は減らすことができるでしょう。

葬儀の打ち合わせで決めること
①喪主と世話役の決定
②葬儀の形式
③故人の宗教・宗派の確認
④宗教者の都合確認
⑤葬儀の日程・場所
⑥葬儀の費用と規模(参列者の人数)
⑦火葬場の予約
⑧訃報連絡
👆が葬儀の打ち合わせで決める主な項目です。喪主は、遺族の代表者として葬儀を執り行います。葬儀の打ち合わせも、喪主を中心に進んでいくでしょう。一般的に、世帯主・配偶者・長男(長女)が務めます。世話役とは、喪主・寺院・葬儀社の間を取り持つ人のことです。喪主をよく知り、地域の風習に詳しい人が任されます。

葬儀の打ち合わせで注意しておきたいポイントは、プランや費用の入念な確認、担当者へのはっきりとした意思表示です。
提示された葬儀プラン・葬儀セットに含まれる項目を確認しましょう。葬儀に欠かせない用品やサービスは、プランやセットでまとめられています。
しかし、葬儀社によって含まれている項目は異なるため、該当項目や利用条件は入念な確認が必要です。葬儀費用の総額、支払い方法も確認しましょう。葬儀社以外への支払額は、見落としやすいポイントです。
葬儀に関しての要望があれば、遠慮せずに葬儀の担当者に伝えましょう。要望をはっきりと伝えれば担当者もプランを提示しやすく、よりよい葬儀が目指せます。
不明点や疑問点があれば、その都度担当者に質問する心構えが重要です。わからないことがあれば、正しく分かりやすい説明を求めましょう。
葬儀の形式・遺族や親族の都合など、葬儀の日程や場所を決めるだけでもさまざまな要素を考慮しなければなりません。順序立ててスムーズに決められるよう、葬儀の場所や日程を左右する、各要素についてあらかじめ知っておきましょう。
一般葬 | 遺族・親族・友人・仕事関係の人など幅広く呼ぶ |
家族葬 | 遺族や親族のみの少人数で執り行う |
一日葬 | 告別式と火葬だけを行う |
直葬 | お通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う |
一般葬と家族葬は参列者数に差があるものの、お通夜とお葬式(告別式)を2日間かけて行います。一日葬と直葬(火葬式)は告別式の有無に違いがあるものの、いずれも1日で終わる形式です。
【葬儀の日程を決める要素1】葬儀を執り行う会場と火葬場の空き状況
葬儀の場所や火葬場は、葬儀の形式や日程と並行して決めます。火葬場の空き状況の確認・日程調整は、葬儀社が行うでしょう。
ただし、火葬場の休業日や空き状況によって、葬儀が希望通り行えるとは限りません。多くの火葬場は友引の日に休館日を設けるほか、年末年始も休業するからです。火葬場の予定が空いていなくても、予定変更が求められます。
また、葬儀の希望日程に、葬儀を執り行う会場のスケジュールが空いているとは限りません。第一希望の会場で日程が合わなかった場合、日程や会場の変更で対応します。予定が合わなかった場合に備えて、複数の会場を候補として考えておくと安心です。
葬儀の形式によって、適した会場も異なります。参列者数に合ったキャパシティーの会場を選んだり、遠方から参列する人が多いならアクセスの良い会場を選んだりしましょう。火葬場との距離、遺族の自宅からの距離も総合的に判断し、遺族や参列者の負担が少ない会場をおすすめします。
【葬儀の日程を決める要素2】遺族・親族の予定
葬儀は1回限りの大切な儀式ですから、遺族・親族など故人の身内が無理なく集まれるようにしましょう。スケジュールの確認・調整し、場合によっては集まりやすい週末や祝日に日程を合わせることも大切です。
すぐに集まれない遠方の親族が多い場合には、葬儀当日に全員が集まれるよう十分に配慮しましょう。遠方の親族が余裕を持って葬儀に参列できるよう、移動時間や到着時間にも要注意です。
【葬儀の日程を決める要素3】宗教者(僧侶など)の予定
菩提(ぼだい)寺があり、僧侶を呼んで葬儀を執り行う場合には、僧侶のスケジュールも確認します。菩提(ぼだい)寺の僧侶が来ない限り、葬儀を始められないからです。
菩提(ぼだい)寺をむげに扱った場合、お墓への納骨ができなくなる恐れがあるので、連絡は速やかに行いましょう。僧侶の都合と希望日時が合わない場合、1日~2日程度なら日程をずらせます。どうしても都合が合わない場合には、同じ宗派の僧侶を紹介してもらいましょう。
【葬儀の日程を決める要素4】地域ごとの風習・六曜
葬儀の日程は、地域の風習や六曜の考え方によって異なってきます。ご逝去した翌日にお通夜、翌々日にお葬式を行う形式が主流です。しかし、地域によっては、ご逝去した当日にお通夜を行うこともあります。葬儀を執り行う流れも、地域差があるので注意しましょう。
六曜の考え方によっては、葬儀を避けるべき日があります。六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)とは、歴注の一種です。
六曜の中で特に葬儀と関係があるのは、仏滅・友引・大安です。以下のような六曜の考え方から葬儀を避けたり、逆に葬儀をその日に合わせたりすることもあります。
六曜 葬儀の日程に関する考え方
友引 「友を引き連れていく」との考えから、お葬式は避けるべきとされている
お通夜は友引でもよいとする考え方もあれば、お通夜とお葬式の両方を避けるべきと考えることも
仏滅 考え方によっては、葬儀を仏滅の日に合わせることがある
大安 あまり気にすることはないものの、できれば葬儀は避けるべきと考えることも
六曜の捉え方は地域や個人で異なるため、地域の習わしに従って執り行ったほうが無難でしょう。ただし、友引は火葬場が休みであることが多いので、要注意です。

葬儀の日程を決める際の注意点
葬儀の日程を決める際には、考慮すべきいくつかの注意点があります。安置から葬儀当日まで日にちが空く場合、安置施設利用料やドライアイス代金が日数に応じて別途必要です。
ただし、ドライアイスでご遺体を保全できる期間には限りがあります。場合によっては、エンバーミング(ご遺体の長期保全を目的とする処置)も必要でしょう。
お通夜と火葬のみを執り行う一日葬の場合、開始時刻は主に昼間の時間帯です。一日葬の日程を平日で設定すると、仕事都合で参列できない人が増える恐れがあるので避けましょう。
葬儀の案内は日程が確定した後に
火葬場や会場の空き状況・遺族や親族の都合・僧侶の予定などを確認できれば、葬儀の日程が確定します。葬儀案内を送るのは、葬儀日程が確定した後です。
親族には日程の調整のためにご逝去後すぐに連絡を取りますが、知人・友人・仕事関係の人にはこのタイミングで知らせます。葬儀案内は訃報連絡と合わせることで、連絡を1回で済ませるのが一般的です。
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