親の介護費用に対する不安は、働き盛りの世代にとっては最も気になる事の1つです。
では・・・親の介護費用はいくらかかるのでしょうか?
介護費用はなんと大よそ300万円と予測されています。
介護にかかる金額は平均で1ヶ月5万7000円~で、 費用は介護される人が負担すると言うのが基本的な考えです。 この金額は親の介護はもちろん、自分の介護に代えても同じです。
要介護になると、何にどのくらいのお金がかかるのかを簡単にご紹介します。
介護資金は具体的にどのくらい必要なのでしょうか?
要介護認定とは、介護サービスを受ける際に、利用者がどの程度の介護を必要としているかを判断する基準になるもので、要支援1~2・要介護1~5の7段階に分類されています。
判定の流れ
申請申し込みをすると、全国共通の認定調査書を使った訪問調査が行われ、一次判定が行われます。その後、一次判定の結果をもとに、保険・医療・福祉の専門家で構成される「介護認定審査会」が二次審査を行い、判定結果を市区町村に通知します。
認定を受けると、各市区町村の指定を受けた事業者の介護支援専門家(ケアマネジャー)に介護サービス計画書(ケアプラン)を作成してもらい、ケアプランに沿って最適なサービスを受けることになります。
要介護認定の区分
介護認定は、大きく分けて、介助なしで日常生活を送ることが可能な「自立」と、 要介護への進行を予防するための支援が必要で、介護サービスの利用によって改善が見込まれる「要支援」、自立した日常生活を送ることが困難で、何らかの介護を必要とする状態である「要介護」の3つに分かれています。
自立と認定された場合は、介護保険の給付金を受け取ることはできません。
要支援・要介護のいずれかに認定されると、介護保険適用のサービスを利用できるようになります。
・要支援1
食事、排泄、移動、入浴といった日常生活を送るにあたっての基本的な行動(日常生活動作)であれば、ほぼ自力で行うことができますが、症状の進行を防ぐために、買い物や家事全般、服薬や金銭の管理など(手段的日常生活動作)において一部支援が必要とされる状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額5万30円で、一例として、週1回の介護予防訪問、月2回のショートステイなどの介護サービスを受けることができます。
・要支援2
要支援1と比べて手段的日常生活動作を行う能力に低下が見られ、身の回りの世話などに何らかの介助を必要とし、立ち上がりや歩行などの動作に支えを必要とすることがある状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額10万4,730円。一例として、週2回の介護予防訪問、月2回のショートステイに加え、歩行補助用の杖をはじめ、福祉用具の貸与といった介護サービスを受けることができます。
・要介護1
要支援状態からさらに手段的日常生活動作を行う能力が低下し、部分的な介護が必要で、立ち上がりや歩行の際にも不安定さが見られる状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額16万6,920円。一例として、週3回の訪問介護、週1回の訪問看護、週2回のデイサービス利用、3カ月の間に1週間程度のショートステイ、歩行補助の杖など一部の福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。
・要介護2
要介護1の状態に加え、日常生活動作においても部分的な介護が必要になり、物忘れや理解力の低下が見られる状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額19万6,160円。一例として、週3回の訪問介護、週1回の訪問看護、週3回のデイサービス利用、3カ月の間に1週間程度のショートステイ、認知症老人徘徊感知機器など一部の福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。
・要介護3
日常生活動作、手段的日常生活動作の両方の能力が低下し、食事や入浴は自力で行えないなど、日常生活動作に全面的な介護が必要な状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額26万9,310円。一例として、週2回の訪問介護、週1回の訪問看護、週3回のデイサービス利用、毎日1回の夜間の巡回型訪問介護、2カ月の間に1週間程度のショートステイ、車椅子や特殊寝台などの福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。
・要介護4
要介護3と比べてさらに動作能力に低下が見られ、排泄を1人で行うことができないなど、介護なしに日常生活を送ることが困難な状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額30万8,060円。一例として、週6回の訪問介護、週2回の訪問看護、週1回のデイサービス利用、毎日1回の夜間対応型訪問介護、2カ月の間に1週間程度のショートステイ、車椅子や特殊寝台などの福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。
・要介護5
日常生活動作、手段的日常生活動作の両方の能力が著しく低下し、「意思の伝達が困難」「寝たきり」など、生活全般にわたって全面的な介助を必要とする状態をいいます。
介護保険制度の支給限度額は月額36万650円。一例として、週5回の訪問介護、週2回の訪問看護、週1回のデイサービス利用、毎日2回の夜間対応型訪問介護、1カ月の間に1週間ほどのショートステイ、特殊寝台やエアーマットなどの福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。
介護費用の支給手続き
高額介護サービス費用制度を利用するには、支給申請方法について覚えておいて下さい。
介護サービスを利用すると、支給の用件を満たす方へは、その3カ月後に通知と申請書が届くので、必要事項を記入して市町村へ提出します。申請の際には、介護サービスを利用した領収書が必要になりますので、必ず領収書を保管しておいて下さい。
高額介護サービスの費用の支給申請は2年以内に行わないと時効によって権利が消滅します。早めに申請して下さい。
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必ず知っておきたい!介護保険の全知識まとめ
「親の介護をいつからいつまで続くのか?」と不安を抱いている人も多くいます。
実際に介護をしている人も「いつまでこんな事をしなくてはならないのか?」と、ストレスを抱えている人も多くいます。
介護度により介護の仕方も全く違いますが、寝たきりの状態になると、施設入所を検討することになります。しかし、いざ施設に入所させようとなると、希望通りの施設は見つからない事が多く、在宅や通所・ショートステイで補っている人も多いのです。
入居にはどのくらいかかるの?
有料老人ホーム・介護施設と言っても、入居一時金0円の格安な費用の所から、億単位の豪華な所まで実に様々です。
ただ、どんな所を選ぶにしろ、まずは以下の3点について考え、無理のない計画を立てることから始めましょう。
まずは資金計画を立てましょう!
- 入居一時金などの「当面の費用」がどのくらい用意できるか(貯蓄・資産の確認)
- 毎月どのくらい生活にあてられるか(年金額・資産の確認)
- その他の費用(病気、趣味、お葬式など)
夫婦か一人暮らしか 子供がいるかいないか 子供に頼らないで自分で決めてもいいか 資金調達の為に自宅は処分できるかなどによっても違いますよね。
何にお金がかかるの?:料金の内訳
- 入居一時金
入居する時最初に必要な費用です。
自分の部屋、各種施設、サービスを終身利用する権利に対して支払います。通常のマンションなどとは違い、 「終身利用権」であって「所有権」はありません。一人当たり0万円~1億円まで有料老人ホームによって料金は違います。 - 介護費用
一般的に外部(在宅)サービス、施設サービスどちらを利用する場合でも、介護認定があればサービス毎に決まった負担額を支払う事でサービスを受けられます。 基本的には、ケアプランを立て、その通りの介護サービスが提供されるのですが、施設の分類により受けるサービスの枠組みと費用が異なりますのでご注意下さい。 金額としては大体数千円(介護をそれほど必要としないお元気な方)~3.6万円程(寝たきりのような重度の介護状態な方)が必要となります。
毎月かかる介護費用とは別に、お元気なうちから入居する終身利用型の有料老人ホームの場合には「”終身”介護費用」を入居時に同時に支払う所もあります。 300~800万と多様ですが、どこで、誰による(ヘルパーか医師かなど)、どんなサービスかにより料金は違います。 例えば通常の老人ホームよりも手厚い人員配置の費用として支払う所もあれば、健康診断実施や健康相談、通院送迎といった費用を賄う為に徴収する所もあります。 また、介護の状態で入居する場合にも同様の介護一時金の仕組みがある所もあります。 - 管理費 [毎月]
有料老人ホーム・介護施設のサービスや施設の管理の為に、毎月必要な費用です。月額4~20万まで、施設によって多様です。2人目には加算するところもあります。 - 食費 [毎月]
食事つきの所には、自分の食べた分の食費が必要です。3~6万円。 - 水道光熱費 [毎月]
5千~2万円。施設によっては管理費に含まれている所もあります。 - 個人的な生活費 [毎月]
電話代や交通費、交際費や自分の趣味に使う費用。 - 万一の費用
病気・骨折等による治療・入院、お葬式など、急な出費にも備えておかなければなりません。
※老人ホームへの入居時に払う費用の呼び方は統一化されていません。「入居申込金」「施設協力金」「入居保証金」「入居金」など呼び名は様々です。
「入居金」とは…「終身利用権」を購入、支払うことにより「入居している限り、「施設を利用できる権利」を買える→在園日数により返還金があります!
償却期間は、有料老人ホーム・介護施設・年齢によって違います→2年~8年(一般的には5年が多い)
※自立型では7年~15年程
償却期間を過ぎて入居している場合、通常追加費用などはありません
最近では高額な入居金を必要としない所(入居金0円をキャッチフレーズにしている有料老人ホーム)も増えてきていますが、その分月額費用が高くなっている場合もあります!
月額費用の一部を、入居時に前払いとして支払い、月額費用の負担を軽くする料金スライドプランをやってくれる所も増えてきています。
<料金スライドプランの例> ~入居金300万円、月額利用料15万円の場合~
入居時費用
入居金300万円+300万円(家賃5万円分×60ヶ月)=600万円
月額費用
通常月額15万円-5万円(前払い分)=10万円
※60ヶ月後に新たに前払い費用を必要する老人ホームと必要としない所があるので注意!!
月額利用料について
ほとんどの有料老人ホーム・介護施設の月額費用には、以下のものが含まれています。
月額利用料の内訳
- 食費… 30,000~65,000円程度
胃ろうなどの方は不要になる場合が多いです。 - 管理費… 20,000~50,000円程度
設備維持費、人件費、レクリエーション費などが含まれます。
有料老人ホーム・介護施設によっては居室の水光熱費が含まれる場合もあります。 - 家賃… 50,000~150,000円程度
※費用の名目・金額は有料老人ホーム・介護施設により様々です。
※月額利用料金は返還されません。
※費用の金額は社会情勢等により変動する場合がございます。
上記に含まれない月々に必要な費用
30,000円~50,000円程度余分にみてください。
ほとんどの有料老人ホーム・介護施設は以下の費用がかかります。
介護保険の1割負担金(単位は円)
1ヶ月分の目安です(地域によって異なります)
<在宅サービスの場合>
(訪問介護、デイサービスなど外部サービスを限度額まで利用した場合の金額)
要支援1 | 要支援2 | 介護度1 | 介護度2 | 介護度3 | 介護度4 | 介護度5 |
---|---|---|---|---|---|---|
4,970 | 10,400 | 16,500 | 19,480 | 26,750 | 30,600 | 35,830 |
<施設サービスの場合>
(施設職員による介護サービスを利用した場合の金額 例:介護付有料老人ホーム)
要支援1 | 要支援2 | 介護度1 | 介護度2 | 介護度3 | 介護度4 | 介護度5 |
---|---|---|---|---|---|---|
6,200 | 14,400 | 17,900 | 20,000 | 22,350 | 24,500 | 26,800 |
医療費・薬代… 10,000円程度
医療保険の支払い(お体の状態によって様々)
オムツ代・パッド代(必要な方のみ)… 10,000~20,000円程度
おこづかいや雑費… 5,000円程度
レクリエーションの材料代、遠足や買い物、ティッシュや歯ブラシなどで必要
光熱費… 5,000~20,000円程度
だいたいの老人ホームは利用料が安くても11万円~になりますので、2万~5万円程度余分にみても、一般的には合計で16万円程度の費用は最低でもかかります。 また、認定を受けていない自立の方(要支援の方も含まれる場合あり)だと料金が高くなる所もあります。 これは、入居要件で自立、要支援、要介護と書かれている場合に、入居される方全員にケアスタッフ、看護師(施設により勤務していない場合あり)が関わる訳ですが、 お元気な方に対しても食事の配膳が行われたり健康相談に乗る事もあるため、その費用として2~8万円程の生活サポートの費用を毎月必要とするからです。

言い出しにくい事ではありますが、介護については、日頃から家族と話し合っておく必要があります。
介護は他人ごとではないのでちゃんと向き合っていきましょう。