「静かな愛情物語」 読売新聞掲載

リハビリ室の前で、その女性は夫の訓練の様子を静かに見つめていた。

軽く挨
拶する私に「長い人生、いい時だってあったんよ。あの人は、真面目で病気ひ
とつせずよく働いてくれた。

だから今度は私が頑張って支える番。なんたって
愛するハズバンドやからね。」と笑いかけてくれた。

気持ちがほっとするような優しくて力強い笑顔だった。これが「かほるママ」との出会い。以来、親しくなった。年は私の母と同じくらい。

気さくで温かな女性だ。私たちは毎日病院に通っている。

かほるママは夫、私は母の元へ付き添いに。お互い皆勤賞ものである。
「くたびれるねぇ。」とぼやくかほるママに「家で一日ゆっくりしたら」とい
うと「家にいたって気になるから、顔を見に来たほうが安心や。」と即答され
る。

病人の家族は皆同じようなもの。どうしても自分は二の次になる。

わかるから、それ以上言わない。もう金婚式は過ぎたというお二人にとって、病室で
のひとときは何より大切なのだ。

毎日穏やかでありますようにと祈り、この静かな愛情物語をそっと応援している。

関連記事

  1. バレンタインにもピッタリな非対称のハート型ドーナツに!

  2. お世話になったフェリーが運航終了

  3. 鳩サブレ VS ひよこサブレ

  4. 1975年の創刊からファッションに関する多くのトレンドを生み出してきた『JJ』に大流行した「ニュートラ」&「ハマトラ」懐かしいですね~

  5. スペースシャワーTVは3/16(日)に小田和正のライブ映像作品「Kazumasa Oda Tour 2019 ENCORE!! ENCORE!! in さいたまスーパーアリーナ」を放送することを決定した。

  6. 〈銀座鈴屋〉栗甘納糖木箱入りは超おすすめ