NECの最先端のAIを活用した、誰もがミュージシャンになれる楽器が誕生! ORからANDへ。人と人をつなぐ超多様なオーケストラ「ANDCHESTRA」という挑戦

一般社団法人 世界ゆるスポーツ協会(代表 澤田智洋、本社 東京都中央区、以下 世界ゆるスポーツ協会)から発足した「世界ゆるミュージック協会」(https://yurumusic.com)は、日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼CEO:新野 隆、以下 NEC)のAIを活用して、簡単な動作で、子供から大人まで誰でも演奏が可能なインクルーシブ楽器を新たに開発し、それらを使って演奏する超多様なオーケストラ「ANDCHESTRA(アンドケストラ)」に挑戦します。

AIのやさしさで、だれもがミュージシャンになれる楽器を発明。
日本では、日常的に楽器を演奏する人は多くありません。(※2016年の社会生活基本調査(注1)では、楽器の演奏を趣味・娯楽とする人は10.9%)。そこでNECの最先端AI技術群、「NEC the WISE」(注2)の力を借りて、新しい楽器を開発するプロジェクトがはじまりました。その名も「ANDCHESTRA(アンドケストラ)」。これまでの人を選ぶ音楽(OR)でなはく、誰でも受け入れる音楽(AND)を総称した名前です。楽器で挫折したことがある、苦手意識がある、そんなすべての「音楽弱者」のための新しい音楽概念です。

2つのANDCHESTRA楽器、トランペットとバイオリン。
① ANDCHESTRA TRUMPET(アンドケストラ トランペット)

https://yurumusic.com/instruments/andchestra-trumpet
ANDCHESTRA TRUMPETは、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の1つで人の視線の動きを推定する遠隔視線推定技術(注3)を活用した、視線の向きによって音を鳴らすAI楽器です。

② ANDCHESTRA VIOLIN(アンドケストラ バイオリン)
https://yurumusic.com/instruments/andchestra-violin
ANDCHESTRA VIOLINは、人の姿勢を推定する姿勢推定技術(注4)を活用し、音ごとに定義された姿勢をとることで、音を鳴らすAI楽器です。

車いすユーザー「インクルーシブアドバイザー」の存在。
アンドケストラ楽器は、「だれもが楽しめる楽器になっているか」確認するアドバイザーとして、2人の「インクルーシブアドバイザー」にご協力いただきました。曽塚レナさんとNonokaさんです。

曽塚レナさん(左) Nonokaさん(右)

曽塚レナさん(左) Nonokaさん(右)曽塚レナさんは、ゲームのBGMを趣味で作っていましたが、2016年に脊髄を損傷して以来シンガーソングライターとして活動を開始。今月3月3日にはiTunes他音楽配信サービスにて、シングル「きみの心臓」を配信するなど、積極的な音楽活動をしています。Nonokaさんは、脳性麻痺により、身体・視覚認知機能などに困難さを抱えているが、優れた聴力・記憶力をもち、おおらかで人が好き。本を読むように音楽を聴き、時折、その曲や歌詞に自らの気持ちを重ね合わせ、自らの想いを母親に伝えるようになる。2019年「あなたの為の一曲をお選びします」音楽コンシェルジュとして活動を始めました。
未完成状態の楽器に触れていただきながら、例えばポーズで演奏するバイオリンは「手首の向きなど、繊細な動きも検知して、有機的な音を奏でられるようになると独特の楽器になると思う(曽根レナさん)」「私は脳性まひなのですが、手を後ろに返す動きが難しい。手は基本的に前を向いているポーズにした方がいい(Nonokaさん)」とアドバイスをいただきました。視線で演奏するトランペットは「指で次の音を指し示すなど、ガイドがあると誰にでもわかりやすい(Nonokaさん)」と、こちらも的確なアドバイスを頂きました。
曽塚レナさんコメント:
実はチェロをやってみたかったんです。でも、足でおさえるのが難しそうだなと。あと、ピアノのペダルを踏むことができない。楽器で諦めることがあります。でも楽器を諦めている人は、私だけじゃなくて、多いと思う。そんな人に対して、アンドケストラは「これならできるかもしれない」と感じさせる希望があるプロジェクトだと思いました。色々な人の視点を入れて、どんな人も楽しめるものに育っていってほしい。私はオーケストラ部にいたのですが、人が選ばれている競争の世界でした。でも”AND”な世界なら「ああ音楽は楽しんでいいんだ」と思えました。これがもっと発展していったら色んな人とのコラボが始まるかもしれない。それがANDということですよね。

NONOKAさんコメント:
ふだんは“音楽コンシェルジュ”をやっています。お客様に「あなたの気分に合わせた曲をお選びいたします」というコンセプトで、音楽をプレゼントしています。今日は、全部の音をちゃんと鳴らせて嬉しかったし、達成感があります。また是非遊んでみたい。

バンクーバー2010冬季パラリンピック パラアイスホッケー銀メダリスト 上原 大祐氏も参戦。
NEC障がい攻略アドバイザーで、三度のパラリンピック出場経験がある上原大祐さんにもトライアルにご参加いただきました。
上原 大祐さんコメント:

アンドケストラトランペットは視野を広げたいアスリートにとっても良い練習になると思いますし、アンドバイオリンは病院でのリハビリ施設や高齢者施設での活用などいろいろな展開ができると思いました。今回のプロジェクトでは当事者も交えて話し合うことでAIを通して本当に当事者に寄り添って使いやすいものって何だろうということを改めて考えて感じることが出来たと思っています。NEC自体が「共生社会」をテーマにしている中、共生の前に共有する社会であるべきだと思っています。私と誰かが一緒に共有することができなかったことを、テクノロジーを通して時間とか場所を共有できるようになることで最終的に共生社会が生まれて来ます。ANDCHESTRAを通して、音楽やスポーツなど挑戦したかったことに対して誰もが挑戦できる社会を作っていき、「できた!」という感動を届けられる社会をNECを通して実現していきたいです。

なお、今後はANDCHESTRAのさらなる技術向上を目指し、NECのインクルージョン&ダイバーシティの活動に役立てる予定です。具体的には、病院や介護施設などでのリハビリへの活用や、音楽・スポーツ(パラスポーツ含む)イベントへの出展などを検討しています。世界ゆるミュージック協会は、企業のテクノロジーの力も活用しながら、音楽弱者を世界からなくしていきます。

注1:※2016年の社会生活基本調査(https://www.stat.go.jp/data/shakai/2016/pdf/gaiyou.pdf
注2: 「NEC the WISE」(エヌイーシーザワイズ)は、NECの最先端AI技術群の名称です。”The WISE”には「賢者たち」という意味があり、複雑化・高度化する社会課題に対し、人とAIが協調しながら高度な叡智で解決していくという想いを込めています。

注3:遠隔視線推定技術(https://jpn.nec.com/physicalsecurity/technology/gaze_technology.html
注4:「姿勢推定技術」
人の重なりが多い混雑環境下や、離れた場所から撮影された低解像度の映像でも、高精度かつ高速に人の姿勢を推定できる、NEC独自のAI技術です。肩や肘、腰といった間接点を検出して人の身体を特定し、さらに、間接点の中点をもとに各人の姿勢を推定することで、広域・混雑環境においても、人物のポーズを高精度に推定することが可能になります。

■ANDCHESTRAについて
https://jpn.nec.com/ai/andchestra

■世界ゆるミュージック協会とは?
すべての人に楽器を演奏する喜びを提供するプロジェクトです。人々が楽器をやらない理由は、「自分には才能がない(と思い込んでいる)」「挫折した経験がある」「始めるきっかけがない」「騒音が気になる」など様々です。それなら、「人が楽器をやらない理由をなくす新しい楽器」をつくれないだろうか。リズム感や音感がなくても大丈夫。騒音が気にならない。気軽に、そして気兼ねなくプレイできて、多様なラインアップから自分に最適な一つを選べる。これまで40以上の「ゆるスポーツ」を開発してきた世界ゆるスポーツ協会が「ゆる楽器」の開発を行います。
※イベントの詳細は、世界ゆるミュージック協会のホームページ(https://yurumusic.com)をご参照ください。

一般社団法人 世界ゆるスポーツ協会について
公式HP: https://yurusports.com
公式Facebook: https://www.facebook.com/yurusportslove

世界ゆるスポーツ協会は“スポーツ弱者を、世界からなくす。”ことをコンセプトに、2015年4月10日に発足しました。当協会は、だれでも楽しめる新しいスポーツジャンルを創りだすことを追求し、ベビーバスケ、ハンドソープボール、スポーツかるたなど、50種類以上(2020年3月1日現在)の競技を公開し、幅広く親しんでいただく活動を行っています。また、運営にあたりプロデューサー、ディレクターを中心に、スポーツアンバサダーおよび、多数のスポーツクリエーターにより推進しています(https://yurusports.com/members にて、コアメンバーを公開中)。2017年12月に「HEROs AWARD」の第1回となる「HEROs Award 2017」を受賞。
オフィシャルPRパートナー: PR Times

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