百人一首 なぞりがき

和歌
花の色は
うつりにけりな
いたづらに
我が身世にふる
ながめせしまに
(はなのいろは うつりにけりな いたづらに
わがみよにふる ながめせしまに)
訳
花の色は、むなしく色あせてしまいました。
長く降り続く春の雨を、ぼんやりと眺めているうちに、
私の美しさも、時とともに衰えてしまいました。
🔍 解説
ことばの意味
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 花の色 | 桜など春の花、または女性の美しさの象徴 |
| うつりにけりな | 色あせてしまった(美しさが衰えた) |
| いたづらに | むなしく、意味もなく |
| 我が身世にふる | 自分が世の中を長く生きてきた(年月を過ごしてきた) |
| ながめ | 「長雨」と「物思いにふける」の掛詞(かけことば) |
主題と心情
この歌は、若さや美しさの衰えに対する嘆きを詠んだものです。ただし、それを自然の移ろい(花の色)や季節(春の長雨)に重ねて表現することで、情感豊かに、また少し哲学的に描いています。
こんな心情がこめられています:
- 昔のように美しくなくなってしまった…
- 何もせず、ただ物思いにふけって過ごしてしまった…
- 時は流れてしまう。人の美しさも移ろっていく…
作者:小野小町について
- 平安時代前期の女性歌人
- 絶世の美女として伝説に包まれた存在
- 六歌仙・三十六歌仙にも選ばれるほどの実力派
- 恋愛の歌・人生の儚さを詠んだ歌が多い