介護施設スタッフ向け使い方ガイド 懐かしい時間『無法松の一生』を使って機能活性
🏙 舞台:明治時代後期の小倉(現在の福岡県北九州市)
歴史的背景
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 時代 | 明治末期〜大正初期(1900年代〜1910年代) |
| 社会の様子 | 軍隊制度が存在し、士族(武士出身の階級)と庶民の身分差が根強く残っていた。 近代化が進みつつも、まだ封建的な考え方が残る時代。 |
| 働き手 | 荷車引きや職人、丁稚奉公など、肉体労働が中心の時代。機械や車は普及しておらず、人力に頼る生活。 |
| 家族観 | 家長中心の家制度が強く、特に女性は控えめで、夫に尽くす姿が美徳とされた。未亡人の再婚は珍しかった。 |
| 地域性 | 小倉は、九州の商業や軍事の要所として発展しつつあり、庶民文化と軍人文化が混在していた。 |
生活・風俗
| 項目 | 当時の様子 |
|---|---|
| 衣服 | 男性は和服に腹掛けや股引。労働者は法被や帯。 女性は着物が日常着。未亡人は地味な色の着物が多かった。 |
| 交通 | 自動車はまだ普及しておらず、人力車・荷車・馬車などが一般的。 無法松は「台車曳き」と呼ばれる重労働をしていた。 |
| 娯楽 | 活動写真(無声映画)、浪花節(講談)、相撲などが庶民の楽しみ。 飲み屋や芝居小屋もにぎわっていた。 |
| 教育 | 一部の家庭では読み書きそろばんが主流。武家の家では礼儀や教養も重視された。 |
人情と義理の時代
無法松のような**「義理人情に厚い男」**が人々に尊敬されていた。
縁もゆかりもない未亡人とその子を、陰ながら支える姿に共感が集まる。
当時の庶民は、お金よりも「面目(世間体)」や「仁義」を大切にした。
回想法に使える会話のヒント
「子どもの頃、荷車を見たことがありますか?」
「昔は“義理”を通す人って多かったですよね?」
「あの時代、再婚ってどう思われていたと思いますか?」
「近所に“無法松”のような熱い男、いましたか?」
導入ナレーション
こんにちは。
この動画では、『無法松の一生』を使ったレクリエーションプログラムの使い方をご紹介します。
このレクは、歌・踊り・制作・回想・クイズを組み合わせた五感刺激型のプログラムで、認知機能や上半身の運動、口腔機能の維持、参加者同士の交流を目的としています。
構成と流れの全体像
このプログラムは以下の6ステップで構成されています。
今回のプログラムは『無法松の一生』をテーマにして音楽療法+回想法を行うコンテンツを作っています。『無法松の一生』レクリエーション・プラン
| ✅ 回想法 | 「この歌を聴くと何を思い出しますか?」「だれが歌ってますか」等会話の糸口とクイズで回想法に効果があります |
| ✅ 音楽療法 | 口を大きく開けて、大きな声で歌いましょう。皆さんは初めて聞く歌かもわかりませんが、利用者さんにとってはおなじみの曲です。 |
| ✅ 運動療法 | 歌いながらにぎにぎ体操。「にぎにぎ」を繰り返し、最後は体全体を使って太鼓をたたくパフォーマンス、歌を歌いながらデュアルタスクで機能活性しましょう |
① 活動メニュー構成(所要時間:約40~60分)
| 時間 | 内容 | 説明 |
|---|---|---|
| 【STEP 1】 ウォーミングアップ (10分) | ①にぎにぎでおてだま ②ウオーミングアップ体操 ③嚥下リハビリ体操 ④パタカラ体操 | 4つのメニューを用意しています。 全部でも一つでも状況に合わせてご利用ください! |
| 【STEP 2】 歌の紹介+なぞり書きシート+朗読(10分) | ①歌の解説や出演者の話をしてみましょう。 ②なぞり書きシートで書写 ③歌詞を見ながらみんなで朗読 | なぞり書きシートで上からなぞり書きをしてみよう。歌詞カード読んでみます。大きな声でリズムよく音読。 ※なぞり書きは印刷してご利用いただけます |
| 【STEP 3】 歌唱①(普通に歌う) | 歌唱タイム | 音源を流して一緒に歌う。マイク使用でソロチャレンジも可。 ※歌詞シートは印刷してご利用いただけます |
| 【STEP 4】 歌唱+体操②(にぎにぎ体操) | 歌唱しながらにぎにぎ この曲ではにぎにぎをぎゅっと握ることがテーマです! | 動画にぎにぎ体操に合わせて体操してください 歌いながら運動することで認知症予防に効果があります。 後半は大きな太鼓をたたくように腕を振りましょう。無法松になったつもりでたたいてください。 にぎにぎは基本の通りぎゅっと握って免疫力もアップです! |
| 【STEP 5】 回想法 映画鑑賞 なつかしいクイズ | ①無法松の一生:映画鑑賞+映画でクイズ ②1958年クイズ ③1958年〇✖クイズ 三択 この人は誰? ③昭和33年の動画 | 無法松の一生にまつわるクイズ、1958年クイズも。昭和33年の動画はこの年の大きな出来事。美智子妃殿下のご成婚動画をご覧ください。 |
| 【STEP 6】 小倉祇園太鼓のぬりえ クールダウン | ①小倉祇園太鼓ぬりえ 思い出語り&会話タイム ②このころヒットした曲の動画を見てください | ※ぬりえは印刷してご利用いただけます |
施設の状況や利用者の状態に合わせて、すべて行っても、一部だけ使ってもOKです。
【STEP 1】ウォーミングアップ(約10分)
会話の糸口やクイズ1958年生まれの方の年齢から自分の年や干支を考えていただくことでその時代を回想することにつながります。
まずはにぎにぎお手玉でリラックスしましょう。
続いてウオーミングアップ体操を行います。
声を出す準備として、「あ・い・う・え・お体操」「パ・タ・カ・ラ体操」などでもOKです
👉目的:発声・口腔運動+気分の高揚
🎵【STEP 2 朗読となぞり書き(約30分)】
歌の紹介
①一度歌を聴いてもらいましょう
②唄を聴いた後『無法松の一生』ってどんな映画?を話してみましょう
歌の解説や出演者の話をしてみましょう。
②なぞり書きシートで書写
③歌詞を見ながらみんなで朗読
音源を流して1番だけ聴き、自然と口ずさんでもらうようにします
👉目的
懐かしさによる回想法効果
歌唱による口腔機能向上
リズム運動によるフレイル予防
笑顔・会話の促進
🎵【STEP 3 歌ってみよう(約20分)】
歌ってみよう!(10分)+(歌唱大会などいかがでしょう)
無法松の一生を歌ってみましょう。 映像を見ながら歌ってもいいですし、先ほどなぞり書きをした歌詞を見ながら歌ってみるのもお勧めです。
もう一曲村田英雄さんの代表曲王将もうたってみましょう!
🎵【STEP 4 にぎにぎしよう(約10分)】
👉目的:音楽×上半身運動のデュアルタスク刺激/楽しく体を動かすこと
👉目的:回想法による感情刺激と会話促進曲を流しながら、にぎにぎ動画を見せつつ手拍子・腕の動きなどを指示
座ったままでOK
歌いながら行うことがデュアルタスク=活性の目的となります。
※フレイル予防サポートチーム笑福×AINIS 福永和子先生の指導によるにぎにぎ体操で機能活性をお願いします。
にぎにぎ体操は、にぎにぎグリップを使い、手を握ったり開いたりする単純な動きを繰り返すことで、様々な健康効果が期待できる体操です。基礎体力の向上、生活習慣病予防、肩こりや腰痛の改善、予防、寝たきり予防、骨粗しょう症予防などが挙げられます。また、脳への血流を促進し、脳の活性化やリフレッシュ効果も期待できます。
具体的な効果:
基礎体力の向上:手を握る、開くという動作を繰り返すことで、全身の筋肉が刺激され、基礎体力向上につながります。
生活習慣病予防:継続することで、生活習慣病の予防に役立つと考えられています。
肩こり・腰痛の予防・改善:手や腕の筋肉を動かすことで、肩や腰の筋肉の緊張がほぐれ、こりや痛みの緩和が期待できます。
便秘の改善:便秘は、腸の動きが悪くなることで起こりますが、にぎにぎ体操によって腸の動きが活発になることが期待できます。
冷え性の改善:手足の末端の血流を促進することで、冷え性の改善が期待できます。
寝たきり予防:握力は全身の筋力状態のバロメーターであり、握力を維持することで、寝たきり予防につながります。
脳の活性化:手を動かすことで、脳への血流が促進され、脳の活性化や認知症予防にもつながると考えられています。
ストレス解消:手を握りしめたり、開いたりする動作は、精神的なリラックス効果も期待できます。
にぎにぎ体操のやり方:
手を軽く握る:手のひらを軽く握り、指先を丸めます。
力を入れて握る:指先に力を入れ、ぎゅっと握りしめます。
力を抜いて開く:指を大きく開きます。
1と2と3を繰り返しますが、ここでは音楽に合わせて体操を組み合わせいますから動画の通りに運動していただく事で効果が得られます。

ポイント:
無理のない範囲で、リラックスして行いましょう。
毎日継続することが大切です。
高齢者や体力に自信のない方は、無理のない範囲で、回数を調整しましょう。
動画や資料を参考に、正しいやり方で行いましょう
無法松の一生で回想法👉目的:認知刺激・記憶の想起・会話の活性化
無法松の一生の映画 (映画をすべて上映できます)
※時間が長いので抜粋する事も何度かに分けて鑑賞させることもかのうです。
※ウオーミングアップの後映画鑑賞の日として設定することもできますね。
昭和33年頃(1958年)のクイズを出題

①1958年 クイズ
懐かしいクイズ(回想クイズ)を使って回想法を行うことは、高齢者にとって非常に効果的な認知活性・感情刺激・社会的交流の促進手段です。以下にそのメリットを詳しくご紹介します。
① 認知機能の活性化
昔の記憶を思い出すことで脳の海馬・前頭葉が刺激されることで脳の働きが活発になり、認知症予防に効果的です。
②会話の促進
クイズの答えや思い出をきっかけに会話が自然と始まります。「昔ね…」「それ私も覚えてる!」といった交流が生まれることが大切です。
③自己肯定感の向上
正解したり、話に共感されたりすることで満足感を得ることが可能です。「まだまだ覚えてる!」「人の役に立てた」と感じていただく事が大切です。
④社会的つながりの強化
共通の話題(時代背景、流行など)で参加者同士がつながる
孤立の防止・居場所意識の向上に貢献
⑤情緒の安定・幸福感
懐かしい記憶が蘇ることで、安心感や笑顔を引き出せます。「あの頃はよかったね」とポジティブな感情を喚起できることがメリットの一つです。
クイズは正解を求めることが目的ではありません。 答えを考える時や答え合わせのあと、「そういえばあの頃○○だったね」と自然に会話が生まれます。そこが目的です。スタッフさんは教えてあげるのではなく、教えてもらう、思い出を語っていただく事を第一に考えてください!
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クイズは正解を求めることが目的ではありません。 答えを考える時や答え合わせのあと、「そういえばあの頃○○だったね」と自然に会話が生まれます。そこが目的です。スタッフさんは教えてあげるのではなく、教えてもらう、思い出を語っていただく事を第一に考えてください! 昭和33年のご成婚動画を見てみましょう!
ぬりえ
小倉の祇園太鼓にちなんだぬりえを用意しました
曲をかけながらぬりえの時間を楽しみましょう。ぬりえに興味のない方は動画を見ていただくだけでも大丈夫です。 話に花が咲いているようだったら無理にぬりえに移行することなくお話を楽しんでいただくほうがオススメです。
【STEP 4】クールダウン(約5分)
福ちゃん先生のクールダウン体操をおこないます!
同時に「今日の感想」など話を引き出します
再度 深呼吸で終了
👉目的:ワーキングメモリの刺激・気持ちの整理・安心感の提供
補足ポイント
利用者さんの様子を見ながら教材の量を調節してください。
🎬 エンディングナレーション
以上が、「無法松の一生」を使った懐かしい時間・レクの使い方ガイドでした。
「歌・踊り・作って・話して」――五感すべてで楽しむこのプログラム、ぜひ現場でアレンジしながら活用してみてください。
おすすめレクを加えていますので、時間に応じてご利用ください。