終活に関する情報を発信するメディア「終活瓦版」は、お墓参りの実態についてアンケート調査を実施しました。

調査期間:2023年7月4日~7月7日調査機関:クラウドワークス調査方法:インターネットでのアンケート調査調査対象:20代~60代以上の男女有効回答人数:200名

7月も後半に突入し、「そろそろ本格的にお盆休みの計画を練らなきゃ!」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

なかには、お墓参りに行く予定を立てている方もいらっしゃるでしょう。

そこで林商会では、お墓参りの実態についてアンケート調査を実施しました。

  • お墓参りに行く時期は旧盆(8月)が主流

(N=200名、複数回答。2023年7月4日~7月7日に実施したインターネット調査による)

「いつお墓参りに行きますか?」という質問では、「旧盆(8月)」が123票を集め、「春のお彼岸」「命日・月命日」が52票、「帰省したとき」が51票、「秋のお彼岸」が47票で続く結果になりました。

最も票を集めた旧盆(8月)をはじめ、お彼岸や帰省時など家族や親族が集まりやすい時期に行く人が多いようです。

命日や月命日は、亡くなった人を偲ぶ大切な節目の日としてお参りをする人が多いのでしょう。

では、みなさんどのくらいの頻度でお墓参りをしているのでしょうか。

  • お墓参りの頻度は年に1~3回が主流

(N=200名、単一回答。2023年7月4日~7月7日に実施したインターネット調査による)

「どのくらいの頻度でお墓参りに行きますか?」という質問では、「年に1回」が37%を集め、「年に2回」が24%、「年に3回」が13%で続く結果になりました。

先述のお墓参りに行く時期として多くの人が挙げていた旧盆(8月)と、春・秋のお彼岸や帰省時などにお参りをする人が多いのではないでしょうか。

「命日や月命日に、亡くなった大切な人に会いに行きたい」と思っていても、遠方に住んでいたり多忙だったりなどの理由から、年に1~3回にお参りをする人もいらっしゃるのでしょう。

では、みなさんお墓参りでこだわっていることや必ずお供えするものはあるのでしょうか。

  • お墓参りのこだわり・必ずお供えするもの

「お墓参りでこだわっていることや必ずお供えするものは何ですか? 」という質問の回答を、ご紹介します。

お墓の掃除と草抜きをする

・雑草を抜いたり、苔を取ったりして見た目を綺麗にしています。祖父母の墓ですが、生前一緒に掃除をしたとき、気にしていたので特に念入りにしています。(30代女性)

お線香と花は必ずお供えする

・お線香や花は必ずお供えしている。浄水は山の水を使用している。(20代女性)

亡くなった人が好きだったものをお供えする

・好きだった出身地の焼酎をお供えしています。(30代男性)

自分の家で育てた花をお供えする

・家で育てている季節の花をつんで持っていき、お供えします。(30代女性)

家族みんなでお参りする

・できるだけ家族でお参します。子どもたちも大きくなり忙しく、なかなか予定が合わなくなってきましたが、大切な事だと思っているので一緒に行くようにしています。故人が好きだった物をお供えするようにしています。(50代女性)

旧盆(8月)のお墓参りは日中を避ける

・お花は必ずお供えしています。こだわっていることは8月13日の墓参りは、毎年暑いのでできるだけ日中を避けるようにしています。(30代男性)

墓石に水をかける

・お盆は暑い時期なので、必ず墓石に水をかけてあげるようにしている。(40代女性)

お墓参りのこだわりとして「お墓の掃除や草取り」を挙げた人が非常に多くみられました。

大切な家族やご先祖様が眠るお墓を綺麗に整えることは、お参りの基本と考えている人が多いのでしょう。

また、必ずお供えするものとして「お花とお線香」「亡くなった人が好きだったもの」を挙げた人が非常に多くみられました。

なかには「家で育てている花をお供えする」という回答も。

家で育てている花や好きだったものをお供えすることで、亡くなった人を近くに感じながら偲ぶことができるのでしょう。

「家族みんなでお参りをする」という回答も複数みられ、お墓参りを家族の行事として捉えている人が多い印象です。

旧盆(8月)のお墓参りのこだわりとして、「日中を避ける」「墓石に水をかける」という回答も。

猛暑の中でのお墓参りは、大切な人やご先祖様に元気な姿で会いに行けるよう、熱中症に注意したいですね。

さらに「特にこだわりやお供えすることはないが、自分の中でモヤモヤが溜まるとご先祖参りをするようにしている。(40代女性)」という回答もみられ、お墓参りが心の拠り所になっている様子が伺えます。

続いては、アンケートに寄せられたお墓参りにまつわる思い出やエピソードをご紹介しましょう!

  • お墓参りの思い出・エピソード集

ご先祖様がみんなを引き寄せてくれる!?

夫の先祖のお墓が他府県にあるのですが、約束をしてお参りに出かける訳でもなくいつも同じ時刻に行くわけでもないのにお墓に着くと夫の兄家族も必ずやってくることが多々で、皆でにぎやかにお墓の掃除もお参りもできています。(50代女性)

線香係は大人の証

幼い頃から家族で墓参りに行っていたが、線香に火を着ける係は父親であったが、大学生になった頃から線香を自分も着けるようになり、大人になった実感をした。(30代男性)

お墓参りに行くと必ず良いことが起きる!

学生の頃、お墓参りに行くとささやかながら良いことが必ず起きました。  思い込みもあるかもしれませんが、 ・部活の大会のメンバーに選ばれる ・席替えで良いところになる ・地区のくじ引きで当選する など、途中からげんかつぎのつもりでお墓参りに出かけていました。(30代女性)

亡くなった人やご先祖様に守られている

お墓参りに行った後は、何かに守られているような不思議な感覚になります。(30代女性)

猫になって会いに来る!?

海の見える高台の墓ですが、行くと必ずどこからか猫が来て、甘えてきます。(50代女性)

お別れの涙雨…

先日祖母がなくなって初めてお墓参りに行った際、ずーーっと朝から雨が降っていたのに、帰りの車に乗ると雨が止んだ。これはどういう意味なのかなあって色々考えてしまいました。(20代女性)

お墓の前での記念撮影にびっくり!

夫の両親のお墓参りに親戚みんなで行った時、みんなが集まった記念にとお墓で記念写真を撮ったことがあった。そんなことは初めてだったのでびっくりした。(40代女性)

ご先祖様に引き寄せられるように自然と親族が集うエピソードや、線香係を任されたことで大人になったと感じたエピソードからは、お墓参りが大切な家族行事である様子が伺えます。

また、お墓参りに行くと必ず良いことが起こったり守られている感覚になったり…ご先祖様の目に見えない力で、わたしたちは支えられ生かされているのでしょう。

必ず現れる猫の存在や涙雨は、亡くなった人の姿や持ちを代弁しているのかもしれませんね。

なかには、嫁ぎ先のお墓参りの際に、お墓の前での記念撮影にびっくりした経験がある人も!

アンケートでは、地域や都道府県で独自に伝わるお墓参りの風習についてもお聞きしたので、ご紹介しましょう。

  • 【地域や都道府県でこんなに違う!】お墓参りの風習

【長崎県・岩手県】爆竹や花火をする

・長崎にお墓があり、お盆になるとそれぞれのお墓で爆竹や花火を楽しんでいました。小さい頃からそれが当たり前で、お墓で花火は当たり前だと思っていましたが、他県の友人と話している時、驚かれ、普通じゃないのだと知りました。  小さい頃は爆竹が怖くて、ところ構わず、歩道などでも爆竹をやりまくってるクソガキによくイライラしていました。笑 (30代女性)・岩手県ではお墓参りで爆竹やロケット花火をする。(30代男性)

【宮崎県】お墓の前でつけたろうそくの火を自宅まで持って帰る

宮崎県ではお墓の前で松明を燃やしてろうそくに火をつけ、それを消えないように自宅まで持って帰ることで直接先祖を家まで連れ帰るのが風習です。(30代女性)

【広島県】お盆には盆灯篭を立てる

広島県、盆には「盆灯篭(竹と和紙で作ったもの)」を墓の周りに立てます。初盆のお宅では華やかな盆灯篭でなく真っ白な盆灯篭が墓の周辺に立てられます。(60代以上男性)

【長野県】迎え盆、送り盆は歌を歌う

長野県では、迎え盆、送り盆の時は火を炊きながら歌を歌う。(50代女性)

【長野県】8月1日はお墓参りの日

長野県です。ごく一部の地域ですが、8月1日はお墓参りの日という日があります。(50代女性)

【山梨県】あべかわ餅をお供えする

山梨県ではあべかわ餅をお供えにする風習があります。(50代女性)

【青森県】甘いお赤飯をお供えする

赤飯をお供えすることが多いのですが、青森県の赤飯は甘いことが多いです。(40代女性)

【愛媛県】お参りに来た人にパンを配る

愛媛県ではお参りに来た人にパンを配る。(20代女性)

【奈良県】お墓の前でお弁当を食べる

夫の生まれが奈良県でお墓も奈良にあるのですが、お参りに行くときはお弁当を持参してお墓の前で食べる習慣があり、お墓に行くとかなりの数のご家族が同様にお弁当を広げておられます。(50代女性)

【沖縄県】5月の「シーミー」は親族の一大行事

私の地元の沖縄県では5月に『シーミー』と言う季節行事があって、親戚一同集まり お墓の前にブルーシートをひいて花見みたいな感覚で重箱やオードブルなどのご飯を食べます。お盆と同じくらいシーミーは大きな行事で、このためにみんな帰省したりします。(30代女性)

お墓の前で花火をしたりパンを配ったりなど、個性豊かな回答が寄せられました。

大人になって初めて、子どもの頃から慣れ親しんできた風習が地域独特のものであると気づいた人。

結婚した新しい家族の風習を目にして、新鮮に感じる人。

お墓参りの風習を通じて、自身のルーツを振り返ったり大切な人との新たな絆の広がりを実感したりするのかもしれませんね。

また、今後の生き方を考えるうえでも、大切な人や自身のお墓について考えてみるとよいのではないでしょうか。

  • 「終活瓦版」ではお墓をはじめ終活に関する記事を公開中

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