親のことが心配・認知症保険のデメリットを知る

認知症保険とは、認知症と診断されて保険会社が定める所定の状態に該当した場合に保険金を受けられる保険です。認知症保険と呼ばれる保険はいくつか登場していますが、認知症保険が登場してきてからあまり年数が経っておらず、給付金が支払われる条件など各社によって違いがあります。

認知症保険が登場してきた要因の一つに、高齢化が進んで認知症が身近な問題となってきたことがあげられます。2020年の時点で65歳以上の認知症の人は約602万人、65歳以上の高齢者の約6人に1人(有病率16.7%)と推計されていますが、2025年には認知症の人は約675万人(有病率18.5%)、65歳以上高齢者の約5.4人に1人が認知症となることが推計されています。認知症の介護には多くの費用がかかります。その経済負担に備える必要性から認知症保険が登場してきたのです。

※出典:公益財団法人生命保険文化センター 

生命保険文化センターの2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、民間の介護保険・介護特約の世帯加入は以下の状況です。

世帯世帯主配偶者
令和2年16.7%13.6%8.5%
平成30年14.1%10.5%7.8%
平成27年15.3%11.8%7.9%
平成24年14.2%10.8%7.6%
平成21年13.7%11.1%6.2%
平成18年16.1%12.9%7.3%

出典:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」

世間一般では様々な原因のものをひっくるめて「認知症」と呼んでいますが、契約前に給付の条件をよく確認する必要があります。

認知症で備える必要がある費用は医療費や介護費は当然ですが、誰かにケガをさせてしまったり他の人のものを壊してしまったりした場合の損害賠償も考える必要があります。介護施設の職員や他の利用者に暴力をふるってケガをさせてしまうというのは十分考えられることだと思います。

また、電車などを停めてしまうと多額の賠償を負う可能性もあります。例えば、愛知県大府市の事例では、認知症の男性が線路内に立ち入り電車にはねられて亡くなってしまったのですが、その遺族に電車遅延の損害賠償請求が起こされました。この事例では結果的に最高裁で遺族側が逆転勝訴しましたが、その理由は死亡した男性の妻も介護が必要な状態で、子も遠方に住んでいて監督義務を負わないと判断されたからです。監督義務があると判断されていれば、一審・二審通りに高額な賠償責任を負っていた可能性もあります。

こうした損害賠償責任に備えるのには個人賠償責任保険が有効です。個人賠償責任保険は火災保険や自動車保険、クレジットカードなどの特約で加入することができます。個人賠償責任保険が活用できる場面は広く、自転車で歩行者にケガをさせてしまった場合や飼い犬が人を噛んでケガをさせてしまった場合、店舗でガラス製品を落として壊してしまった場合など様々な場合に利用できます。認知症に備えるため以外でも検討する価値はあるでしょう。

さて認知症保険ですが、まだ整備の途中とはいえ、考えないといけないこともあります。

私の儀母も認知症保険に自身で加盟し、月額16102円の保険料を支払っていたようなのですが、死亡保障が60万円。入院が1日3000円、認知症になった場合10万円の一時金となっています。

終身なので一年間の支払いが193,244円 もう8年かけていたので1、545,792円。母が認知症の状態で施設入所のためにせめて10万の一時金とおもったのですが、

給付対象となる認知症は約款等で定められていて、そこから外れるものについては給付金を受けられません。例えば、単なる加齢による物忘れはもちろんとしてアルコールを原因とする認知症なども給付対象となっていない場合があります。また、認知症の中核症状である見当識障害が発生していることを給付の条件に含む場合もあります。見当識障害とは、時間・場所・人が分からなくなる状態です。夜なのに朝食の催促をする、散歩に出かけて家に戻れない、友人や親戚が認識できないなどの症状です。ここまで症状が悪化するというのは認知症でもなかなかです。

世間一般では様々な原因のものをひっくるめて「認知症」と呼んでいますが、契約前に給付の条件をよく確認する必要があります。💦 もう解約したほうがと思い手続きしようと思ったところ解約返戻金は0円って。

正直詐欺みたいな保険です。 このまま10年生存していれば1,932,440円とまだ200万程支払うことになりますよね。 けど死亡保障の60万は捨てないといけない。 なんか理不尽です。

母が入っていた保険ですし、支払っているのも母なので私が口を出す筋合いではないのでしょうが、これはどんなものなんでしょう。

こんなデメリットもあることを理解ししたうえで認知症保険。考えてみるようにしましょうね。

両親がわたしたちのために入っていてくれる認知症保険です。 わたしたちが考えてあげることも大切なことだと考えます。

現在は本当に役立つ介護保険も登場しているようですから、きちんとリサーチ後加入をおすすめします! 次回は介護・認知症の保険について解説しますね!

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