小豆島の特産品「新漬けオリーブ」をご存知でしょうか。瀬戸内の太陽と潮風の恵みをたっぷり受けて育った緑色のオリーブ果実を、一粒ずつ手摘みし、出来の良いふっくら太った果実を選別。そして数週間をかけて渋抜き・塩水への漬け込みを行い、ようやく出来上がるオリーブの浅漬けです。オリーブの世界は奥深く、品種や熟度の違いで味わいが変わります。新漬けオリーブも、その年の果実の実り具合や、品種ごとの果実の特性を見極めて漬け込む必要があり、シンプルな作り方だからこそ、繊細な見極めが本当に美味しい新漬けを生み出します。新漬けオリーブは、果実をそのまま浅漬けにして味わうからこそ、オリーブ果肉の味と作り手のこだわりがよく分かる、とても面白い農作物加工品です。オリーブの果実が鮮やかな緑色から赤紫色に熟す前の約2カ月間しか味わえない季節限定品となっています。
■伝統を受け継いで、島の果実を守っていきたい
井上誠耕園では、昨秋農舎を新設し、農業の体制をこの一年で大きく変えてきました。高齢化・過疎化が進む小豆島で、日本の農業の見本になるような農業集団を作りたいという夢を掲げ、果実の栽培だけでなく、耕作放棄地の開墾やデータ管理、樹木医の仕事など、農業を軸に様々な個性を生かして働ける環境を作り、全国から人材を集めています。
今年入社したスタッフ南立(なんだて)は、農業大学校を卒業後、本格的に農業に取り組みたいと当園にやってきた22歳。こうして夢を持って小豆島に来てくれる若者に、小豆島のこと、農業のこと、島の伝統についてなど、きちんと伝えていける教育体制を整えようと、定期的に勉強会を実施し、次世代を育てていくための新たな取り組みを増やしています。
現在小豆島に当たり前のようにある伝統品「新漬けオリーブ」も、これから先、永続的にオリーブを誰かが植え育て、人の手で伝統を守っていかなければいつかは失われてしまいます。小豆島内で増え続ける耕作放棄地も、こういった社会的な課題の象徴と言えます。井上誠耕園では、次世代の子どもたちにも豊かな農村環境を残し、恵みを生む大地を守り、島の伝統を引き継いでいきたい。そんな志を持って、オリーブを大切に想うスタッフたちが果実を育て、職人の手で加工し、毎年全国のお客様に「新漬けオリーブ」をお届けしています。
■コクと歯ごたえがあり、おつまみにもぴったり!
今年の夏は酷暑の日が多く、雨が降らない日が長く続きました。そのため、水分が少ない分例年に比べると含油量が多く、コクと歯ごたえある新漬けが出来上がりました。
新漬けオリーブが味わえる2か月という、そのごく短い期間の中にもオリーブには早生の品種、晩生の品種があり、井上誠耕園では10月10日(月)を皮切りに、品種ごとに分けて新漬けオリーブを販売していきます。小豆島の代表2品種をご紹介します。
・マンザニロ種
マンザニロはスペイン語で「小さなリンゴ」という意味を持ち、言葉の通り小さなリンゴのような丸い果実が特徴です。他の果実に比べて果肉が柔らかいため、噛んだ瞬間にオリーブの風味と塩漬けの味わいが口いっぱいに広がります。ご飯と一緒に入れて炊くことで風味豊かな「オリーブごはん」が味わえる品種です。
・ミッション種
ミッション種は新漬けオリーブなどの果実加工だけでなく、オリーブオイルをつくる際にもよく使われ、小豆島でよく栽培されている品種。コリコリとした食感で、口の中に残るまろやかな味わいが後を引くおいしさで、新漬けの王道と言えます。
やや硬めの果実であるため、お酒のお供としてそのままはもちろん、天ぷらにしても実崩れせずおいしくお召し上がりいただけます。晩生品種で、10月中旬~末頃からお楽しみいただける予定です。
■商品概要(代表2種)
【商品名】 新漬けオリーブ マンザニロ種
【内容量】 80g(約20粒入り)
【価格】 699円(税込)
【販売開始】10月10日(月)
【販売方法】井上誠耕園直営ショップ、または通信販売
【商品名】 新漬けオリーブ ミッション種
【内容量】 80g(約20粒入り)
【価格】 699円(税込)
【販売開始】10月中旬~末頃(予定)
【販売方法】 井上誠耕園直営ショップ、または通信販売
URL▼※もしご購入希望の場合、インターネットで完売の際はお電話にてお問い合わせください(0120-75-0223)
https://www.inoueseikoen.co.jp/products/list.php?category_id=188&utm_source=newsRelease&utm_medium=221007s
井上誠耕園とは
瀬戸内海に浮かぶ香川県・小豆島は、古くから海上の要所として栄え、近年はオリーブの島として多くの観光客が訪れます。井上誠耕園はここ小豆島で昭和15年から三代に渡って農業を営んでいます。初代園主・井上太子治(たすじ)の時代から柑橘とオリーブを育て、平成28年にはオリーブ植栽70年を迎えました。現在は三代目園主井上智博のもと、約170名のスタッフが柑橘とオリーブの栽培から加工・販売までを一貫体制で行っています。