わが国の認知症患者は年々増加しています。65歳以上の認知症患者数は2020年に約602万人、2025年には約675万人(有病率18.5%)と5.4人に1人程度が認知症になると予測されています。これからますます高齢化が進む現代において、誰もが関わる問題と言えるでしょう。
認知症はなぜ起こるのでしょうか? その原因については、現代においてもいまだ明確な答えが出ていません。認知症の種類(型)によっても要因は様々に異なり、不明な部分も多いのです。現在、理由として考えられているものには次のようなものがあります。
老化による発症
理由① 老化による発症老化とともに脳内に特殊な異常タンパク質が増加、蓄積し、それが脳細胞にダメージを与えることによって発症すると考えられています。(異常タンパク質が増える原因については分かっていません)一般的に「認知症=高齢者がかかるもの」と認識されているのは、これが原因となるケースが最も多いためです。
ケガや病気による発症
理由② ケガや病気による発症頭にケガを負ったり、病気をすることによって脳細胞が損傷し、判断力や記憶力が著しく低下した場合に発症します。老化による発症とは異なり、原因となる損傷が治療によって改善された場合、回復する可能性があります。
生活習慣病が発端となる病気
理由③ 生活習慣病が発端となる病気生活習慣病が原因となって発症する疾病には血管に影響を及ぼすものが多くあります。それが脳内で起こった場合、認知症につながる可能性があります。「認知症はあたまの生活習慣病」と呼ばれるほど、実は生活習慣病との関連性は高いのです。
その他の原因
理由④その他の原因長期的なストレスや鬱など、精神的な負担がストレスホルモンを蓄積させ、脳に影響を与える場合があります。また、難聴などによって他者との会話がうまくできなくなり、引きこもりがちになることで軽度認知障害(MCI)になるケースもあります。日常生活のちょっとしたストレスが蓄積されることによって、脳に影響を与える可能性があるのです。
■脳がダメージを受けた場所によって症状は変わる
脳がダメージを受けた場所によって症状は変わる 海馬:大脳辺縁系(脳の奥)の一部/記憶を司る・前頭葉:理性、感性などの人格や判断、計画、実行、振り返る機能を司る 頭頂葉(とうちょうよう):位置、空間の把握・後頭葉(こうとうよう):視覚を司る/見たものを認識、処理する 側頭葉:言葉の理解/耳からの情報を処理する
認知症の症状には色々なものがありますが、それらは脳の異常個所と密接な関係があるとされています。性格や人格、言語、視覚、記憶、見当識(時間・場所・人の認識)などへの影響が複雑に関わり合って、認知症の症状として現れるのです。
出典
監修:森ノ宮医療大学
教授 横井 賀津志
現代においてもいまだ明確な答えが出ていません。とはいえ、認知症を予防したいという気持ちが無駄になるとも思いたくありませんよね。 ただ、高齢者と接していてまったく老化していない脳の持ち主もまた大変だよね~と思うことも多々あります。 自分の周りの人は亡くなっていき、自分の子供も先に亡くなってしまい、身体は思うように動かず迷惑をかけている自覚で心が痛くて・・・そんな事なら多少認知症がはいってわがままに生きていけたほうが楽なのかも(笑) まあ、周りは大変でしょうが。
私の母も認知症ですが、私を娘と勘違いしてくれています。 それまでは中々な仲だったんですが、「あんたを生んでてよかった」息子の嫁は何もしてくれん。って(笑)
いままでより、いい関係です(笑)
認知症…悪いことばかりではありません。